スペインの哲学者。人間と世界を数学的に一面化した合理主義精神に反発し、「生の哲学」の視点から観念論を克服すべきであると説いた。
主著『大衆の反逆』『無脊椎のスペイン』『現代の課題』『芸術の非人間化』『大学の使命』など。
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オルテガ・イ・ガセットオルテガイガセット |
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[オルテガ・イ・ガセット 人物情報]
Wikipediaの人物情報
{{Infobox_哲学者 で哲学の博士号を得る。他にエル・インパルシアル紙に幾つもの論評を発表した。1905年から1907年までドイツへ留学し、ライプツィヒ、ベルリン、マールブルクでカント哲学を研究。特にフィリップ大学マールブルクでは、新カント派のヘルマン・コーエンや、パウル・ナトルプから強い影響を受ける。他にフッサールの現象学、ディルタイの哲学からも影響を受けた。1910年にスペインへ帰国後、マドリード大学で形而上学の教授に就任。
スペイン王制崩壊の前夜、知識人からなる政治結社「共和国奉仕団」を結成し、1931年にスペイン第二共和政が成立すると制憲議会の議員となり、新憲法制定まで議員として活動する。
思想
オルテガの思想は、「生の理性 (razón vital)」をめぐって形成されている。「生の理性」とは、個々人の限られた「生」を媒介し統合して、より普遍的なものへと高めていくような理性のことである。
オルテガは、みずからの思想を体系的に構築しようとはせず、「明示的論証なき学問」と呼んだエッセイや、ジャーナリズムに発表した啓蒙的な論説や、一般市民を対象とした公開講義などによって、自己の思想を表現した。
オルテガの関心は、形而上学にとどまらず、文明論や国家論、文学や美術など多岐にわたり、著述をおこなった。
大衆を批判し、貴族・エリートを擁護した。彼の定義によれば、大衆とは、「ただ欲求のみを持っており、自分には権利だけあると考え、義務を持っているなどとは考えもしない」、つまり、「みずからに義務を課す高貴さを欠いた人間である」という。
20世紀に台頭したボリシェヴィズム(マルクス・レーニン主義)とファシズムを「野蛮状態への後退」、「原始主義」として批判した。特にボリシェヴィズム、ロシア革命に対しては、「人間的な生のはじまりとは逆なのである」と述べている。
自由主義を理論的・科学的真理ではなく、「運命の真理」であるとして擁護している。
保守主義者と評されることもある。日本では西部邁が影響を受けた。
著作
- 『オルテガ著作集』(全8巻)、白水社、1969年10月-1970年7月、新装復刊1998年11月ほか
- 1.「ドン・キホーテをめぐる省察」 「現代の課題」
- 2.「大衆の反逆」 「無脊椎のスペイン」
- 3.芸術論集 「芸術の非人間化」 「ディエゴ・ベラスケス論」 「ゴヤ論」ほか
- 4.「危機の本質―ガリレイをめぐって」 「体系としての歴史」
- 5.個人と社会―人と人びとについて 原書名:El hombre y la gente
- 6.「哲学とは何か」 「愛について」
- 7.世界史の一解釈 原書名:Una interpretacion de la historia universal
- 8.小論集 「観念と信念」「思考についての覚え書」「ヨーロッパ論」「司書の使命」「ドン・ファン入門」
- 『個人と社会』(アンセルモ・マタイス、佐々木孝共訳)白水社、2004年ほか (※『著作集5』の新装版) 、ISBN 4560024456
- 『大衆の反逆』 桑名一博訳 <白水Uブックス> 2009年3月、ISBN 4560721017
- 旧版、『大衆の反逆』 桑名一博訳 <イデー選書>白水社 1991年7月 (※『著作集2』の抄版)
- 『大衆の反逆』 神吉敬三訳、ちくま学芸文庫、1995年6月、初版は角川文庫、1967年、復刊1989年。
- 『大衆の反逆』 寺田和夫訳、<中公クラシックス>中央公論新社、2002年、ISBN 412160024X
- 元版は『マンハイム・オルテガ』 高橋徹編、<世界の名著56>中央公論社、1971年
- 佐々木孝訳、『ドン・キホーテをめぐる思索』、 未來社 『ヴィルヘルム・ディルタイと生の理念』、未來社。
- 『ゴットフリート・ライプニッツ哲学序説』 <叢書ウニベルシタス846>法政大学出版局、2006年4月
- 叢書ウニベルシタスでは、『哲学の起源』、『ガリレオ・ガリレイをめぐって』(各.佐々木孝訳)、『現代の課題』がある。
- 西澤龍生訳、『狩猟の哲学』 (吉夏社 2001年) ※西澤訳は刊行順に、『傍観者』<筑摩叢書>筑摩書房、 『現代文明の砂漠にて』 新泉社 『反文明的考察』 学校法人東海大学出版会、『沈黙と隠喩』 河出書房新社がある。
- 井上正訳 『大学の使命』(新版玉川大学出版部) 1996年12月
- 杉山武訳 『形而上学講義』 (晃洋書房、2009年)
- 木庭宏訳 『オルテガ 随想と翻訳』 (松籟社、2009年)
参考文献
- 色摩力夫『オルテガ-現代文明論の先駆者』(『中公新書』894)、中央公論社、1988年9月。ISBN 4-12-100894-4
- 西部邁「大衆への反逆 - ホセ・オルテガ」『思想の英雄たち』所収、文藝春秋、1996年、165-179頁、ISBN 9784163509006
- 渡辺修『オルテガ』(『Century Books-人と思想』138)、清水書院、1996年8月。ISBN 4-389-41138-1
関連項目
- 大衆の反逆
外部リンク
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