賀茂真淵

カモノマブチ
Kamono, Mabuchi
1697年04月24日~1769年11月27日
[日本] [人文科学]

[賀茂真淵 人物情報]

日本の国学者。1697年(元禄10年)現在の静岡県浜松市に生まれる。
荷田春満らに学び、江戸で徳川吉宗の次男、田安宗武に仕えた。賀茂真淵は「古事記」や「万葉集」などを研究し、古代の日本語や日本の古代精神の究明に功績を残した。門人には本居宣長や加藤千蔭・村田春海、塙保己一など多数。

Wikipediaの人物情報

賀茂 真淵(かものまぶち、元禄10年3月4日 (旧暦)(1697年4月24日) - 明和6年10月30日 (旧暦)(1769年11月27日)は、江戸時代の国学者、歌人。通称三四。真淵は出生地の敷智(ふち)郡にちなんだ雅号で、淵満(ふちまろ)とも称した

生涯

真淵は元禄10年(1697年)遠江国(とおとうみのくに)敷智(ふち)郡浜松庄伊庭村(浜松市)に岡部政信の三男として生まれた。岡部家は賀茂神社の末社の神職を代々務める旧家で、父政信は分家筋で農を業とした

宝永4年(1707年)、10歳のときに杉浦国頭(くにあきら)のもとで手習いを受ける。国頭は江戸の国学者荷田春満(かだのあずままろ)の弟子で、春満の姪真崎(まさき)を妻とし浜松で私塾を開いていた。真淵は享保8年(1723年)に結婚するが翌年に妻を亡くし、翌享保10年には浜松宿脇本陣梅谷(うめや)家の養子になる。30歳をすぎたころ、家を捨てて京都に移り荷田春満を師として学んだ。元文元年(1736年)に春満が死去すると浜松へ戻り、梅谷家に養子を迎える。翌1737年には江戸に移り、師として遇せられ国学を講じた。延享3年(1746年)、50歳となっていた真淵は御三卿田安徳川家の和学御用掛となって徳川宗武に仕えた。

宝暦13年(1763年)、伊勢神宮の旅の途中伊勢国松阪市の旅籠に本居宣長が訪れる。宣長はその夜、真淵から生涯一度限りの教えを受けた。この話は「松阪の一夜」として知られる。宣長はのちに入門し、以後文通(『万葉集問目』)が続いた。

江戸の住居跡は賀茂真淵県居の跡として東京都中央区 (東京都)(日本橋久松町9先)に説明書きが立っている。また、墓は品川の東海寺大山墓地(東京都品川区北品川三丁目)にある。浜松の生家の側には「賀茂真淵記念館」(静岡県浜松市中区 (浜松市)伊場一丁目22-2)がある。

靖国神社の第2代宮司をつとめた賀茂水穂(かものみずほ)はその子孫といわれる。

人物

真淵は荷田春満を師とし、『万葉集』などの古典研究を通じて古代日本人の精神を研究し、和歌における古風の尊重、万葉主義を主張して和歌の革新に貢献した。荷田春満、本居宣長、平田篤胤とともに「国学の四大人(しうし)」の一人とされ、その門流を「県居(あがたい)学派」、あるいは「県門(けんもん)」と称した。弟子の加藤千蔭(かとうちかげ)の伝えるところによれば「外見は普通の人とかなり異なっており、ややもすると明敏さに欠ける頭の回転の鈍い人とも見受けられそうだったが、時々彼の言葉には日本人の真の心が突如として迸(ほとばし)りでた。その時には非の打ちどころのないほど雄弁になった。」という。

主な著書に『歌意考』、『万葉考』、『国意考』、『祝詞考』、『にひまなび』、『文意考』、『五意考』、『冠辞考』、『神楽考』、『源氏物語新釈』、『ことばもゝくさ』などがある。全集として、明治期に『賀茂真淵全集』(6巻、國學院編、吉川弘文館)、昭和初期に『増訂 賀茂真淵全集』(12巻、佐佐木信綱監修、吉川弘文館)および『校本 賀茂真淵全集』(思想編上下、弘文堂)、昭和後期に『賀茂真淵全集』(28巻ただし7巻分は未刊、久松潜一監修、続群書類従完成会)が刊行されている。

門下

真淵は教育者としても長じ、門下には本居宣長、荒木田久老(あらきだひさおゆ)、加藤千蔭、村田春海(むらたはるみ)、楫取魚彦(かどりなびこ)、塙保己一(はなわほきいち)、内山真龍(うちやままたつ)、栗田土満(くりたひじまろ)、森繁子などがおり、県居学派と呼ばれる。

高名な弟子として以下の7人の名が知られている。その内特に優れた女性3人を県門の三才女(けんもんのさんさいじょ)と称し、特に優れた男性4人を県門の四天王(けんもんのしてんのう)と称した。

県門の三才女

  • 油谷倭文子(ゆやしずこ)
  • 土岐筑波子(ときつくばこ、進藤茂子)
  • 鵜殿余野子(うどのよのこ)

県門の四天王

  • 加藤千蔭(橘千蔭)
  • 村田春海
  • 楫取魚彦
  • 加藤美樹(かわづうまき、加藤宇万伎)

県門十二大家

また、県門の四天王に8人を加え、県門十二大家(けんもんじゅうにたいか)と称される
  • 本居宣長
  • 荒木田久老
  • 加藤千蔭
  • 村田春海
  • 河津美樹
  • 楫取魚彦
  • 村田春郷(むらたはるさと)
  • 栗田土満
  • 小野古道(おのふるみち、長谷川謙益)
  • 橘常樹
  • 日下部高豊
  • 三島自寛(景雄)

脚注

注釈

出典

参考文献

関連項目

  • 契沖
  • 塙保己一
  • 万葉学者
  • 古事記

外部リンク

1697年生まれの人物
カナレット / 賀茂真淵 / ウィリアム・ホガース /

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